結論から言うと、正規ディーラーなら車検費用をクレジットカードで全額支払うことが可能です。ただし、正規ディーラーの車検は、ガソリンスタンドや車検専門業者に比べて費用が高くなる傾向があります。
また、クレジットカード払いは「カード会社に一時的に立て替えてもらっているだけ」なので、リボ払いにすると高額な手数料が発生する点には要注意です。
本記事では、「車検費用の内訳」と「クレジットカード払いの可否」について詳しく解説していきます!
車検費用はクレジットカード払い(リボ払い)できる?
車検費用は基本的に現金払いが原則ですが、最近ではクレジットカード払いに対応している業者も増えてきています。
ただし、車検費用の内訳によって「クレジットカードで支払える費用」と「現金払いが必要な費用」が分かれている業者が多いため、注意が必要です。
車検費用の内訳は大きく以下の3種類に分けられます。
車検費用の内訳
- 法定費用(税金・保険料など)
・自動車重量税:新車購入時に3年分、車検時に2年分を一括払い
・自賠責保険料:事故による被害者を保護するための対人保険
・印紙,証紙代:検査手数料 - 車検基本整備費
※車両整備費(車検を行う業者によって金額が異なる) - 部品交換費など
「法定費用」とは税金です。そのため、どこの業者の車検を依頼しても同じ金額が請求されます。
一方、「車検基本整備費」と「部品交換費」は業者によって価格がバラバラです。
※部品交換費が発生するかどうかは車両の状態次第です。
各業者ごとの車検費用(法定費用+車検基本整備費)は以下の表を参考にしてみてください。
車種 | 正規ディーラー | 車検専門店 | ガソリンスタンド | 整備工場 |
軽自動車 | 71,110円~ | 52,534円~ | 46,370円~ | 66,110円~ |
小型乗用車 (1.0t以下) |
83,930円~ | 63,194円~ | 58,030円~ | 83,750円~ |
中型乗用車 (1.0t~1.5t以下) |
93,210円~ | 71,394円~ | 67,230円~ | 89,970円~ |
普通自動車 (1.5t~2.0t以下) |
103,570円~ | 79,594円~ | 76,430円~ | 109,610円~ |
大型車 (2.0t~2.5以下) |
120,410円~ | 87,794円~ | 84,630円~ | 119,330円~ |
※スマホでご覧の方は左右にスクロールできます。
※車検費用はRakuten Carから引用しています。
※表に記載している費用に部品交換費用は含まれていません。
原則、車検費用は現金払い
最近ではクレジットカード払いに対応している業者が増えてきていますが、「原則、現金払い」としている業者も少なくないことを知っておくべきでしょう。
ただし、「法定費用は現金払い、その他(車検基本整備費+部品交換費)はクレジットカード払い可」としている業者が多いです。
特に多くの業者が採用しているのが、以下のような支払いパターンです。
- 法定費用(税金部分)→ 現金払いのみ
- 車検基本整備費+部品交換費 → クレジットカード払いOK
つまり、税金部分は現金のみ、それ以外はクレジットカード決済OKということです。
業者としては、「お客様の要望には応えたい。でも、クレジットカード払いだと手数料負担が大きい…」というジレンマがあるのかもしれません。
実際、私たちがクレジットカード払いをしても手数料はかかりませんが、業者側はカード会社に決済手数料を支払う必要があります。
そのため、決済額が大きくなるほど手数料負担も増え、業者としては「できるだけ現金払いしてほしい」というのが本音でしょう。
正規ディーラーはクレジットカード払い(リボ払い)OK
正規ディーラー(日産、ホンダなど)は、法定費用も含めて車検を全額クレジットカード払いすることが可能です。
※正規ディーラーは車検基本整備費用が高めです。
ただし、正規ディーラーに車検を依頼すると、他の業者と比べて2〜3割ほど高くなることが多いです。それでも、「正規ディーラーの安心感」に価値を感じている人は少なくありません。
とはいえ、「車検費用が安くなるなら現金払いでもいいよ」という人は、車検費用の一括査定をしてみることをおすすめします。
正規ディーラー以外の業者でも「クレジットカード払いOK」としているところはありますが、ほとんどの場合、法定費用は現金払いと決められています。
さらに、「全額クレジットカード払いOK」となっている業者でも、クレジットカード決済手数料が発生する場合があるため、事前の確認が重要です。
・全額クレジットカード払い可能か?_
・手数料は発生するのか?
を事前に確認しておいた方が良いでしょう。
車検費用をクレジットカード払い(リボ払い)するメリット・デメリット
「支払いのために現金を持ち歩くのが嫌」もしくは「今すぐ現金を用意できない」という理由から車検費用をクレジットカード払いしたいと言う人が多いでしょう。
車検費用の総額は10万円を超えるケースがほとんど。高額な支払いをクレジットカード決済するメリットは様々ですが、人によってはデメリットの方が大きい可能性もあります。
「クレジットカード払いして本当に大丈夫?」ということをもう一度考えてみましょう。
クレジットカード払いのメリット
- ポイントが貯まる
- 手元に現金がなくても車検を受けることができる
- 分割払い/リボ払いを利用すれば月々の支払いをコントロールできる
→ 貯金(口座)残高に余裕がある人は問題なし
クレジットカード払いのデメリット
- クレジットカード払い対応のディーラーは車検費用が高い
- クレジットカード利用限度額が圧迫される
- 分割払い・リボ払いを利用する場合は別途手数料が発生する
→「金欠だからクレジットカード払いしたい」という人は要注意!
クレジットカード払いはカード会社への借金です。分割払いやリボ払いを利用すれば高額な手数料が発生するため、ますますお財布を圧迫します。
もし、「自動車ローンの支払いも残っていて毎月の返済が苦しい…」という人は車検に出す前に車を“売却”することも考えた方がいいかもしれません。
≫ 自動車ローンを滞納したらどうなる?車が引き上げられるのはいつ?
車検費用のクレジットカード払い後、滞納するとどうなる?
クレジットカード払いした時点で、車検費用の支払いは完了しています。
そのため、もし翌月に車検費用の決済履歴を含むクレジットカードの支払いを滞納しても車検には影響ありません。つまり、車は問題なく利用できます。
ただし、クレジットカードの支払いを滞納することで以下のペナルティが発生します。
- 遅延損害金が発生する
- 信用情報にキズが付く
- ブラックリストに登録される可能性がある
- クレジットカード会社に訴えられる
- 財産差押えになれば車が競売にかけられる
クレジットカードの支払いを滞納すると、滞納日数に応じた遅延損害金が発生、さらに滞納情報は信用情報機関に記録されるため、新規クレジットカードの発行やローン審査に影響します。
また、滞納期間が61日以上になればブラックリストに登録され、それでも滞納を続けた場合はクレジットカード会社に訴えられ、最終的には裁判所命令により財産差押えが強制執行されるでしょう。
車検を受けなかったらどうなる?そのリスクとは?
「車に不具合はないし車検受けなくて大丈夫そう」
「車検費用が高いから、できれば避けたい」
このように考えている人は要注意。
たとえ車に不具合がなくても、車検が切れた車で公道を走ると、罰金や懲役刑の対象となることを忘れてはいけません。
車検切れの車を運転することは法律違反です。
車検切れの罰則
- 6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金
- 30日間の免許停止処分
車検切れ+自賠責保険切れの罰則
- 1年6ヵ月以下の懲役または80万円以下の罰金
- 90日間の免許停止処分
確かに、車検費用は安くはありません。しかし、車検を受けずに罰則を受けた場合、その代償は車検費用とは比べものにならないほど大きくなります。
車を所有している以上、「車検を受けない」という選択肢はないことをしっかり認識しておきましょう。
≫ 車検切れは何日までなら過ぎても大丈夫?バレた場合のペナルティは?
まとめ:正規ディーラーなら車検費用はクレジットカード払いOK!
日産・ホンダ・ダイハツなどの正規ディーラーでは、法定費用を含めた車検費用を全額クレジットカードで支払うことが可能です。
※ただし、正規ディーラーの車検基本整備費用は高めなので注意しましょう。
一方、その他の業者では「法定費用は現金払い」「車検基本整備費や部品交換費はクレジットカード払いOK」としているケースが多いです。
車検費用の内訳をおさらいすると以下の通り。
車検費用の内訳
- 法定費用(税金・保険料など)
・自動車重量税:新車購入時に3年分、車検時に2年分を一括払い
・自賠責保険料:事故による被害者を保護するための対人保険
・印紙,証紙代:検査手数料 - 車検基本整備費
※車両整備費(車検を行う業者によって金額が異なる) - 部品交換費など
「法定費用」は税金です。そのため、どこの業者の車検を依頼しても同じ金額が請求されます。一方、「車検基本整備費」と「部品交換費」は業者によって価格がバラバラです。
※部品交換費が発生するかどうかは車両の状態次第です。
ただし、車検は車を所有する人の義務です。
車を所有している限り「車検を受けない」という選択肢はありません。車検費用をケチると罰金もしくは懲役刑の刑事罰が科せられるためご注意ください。
「金欠だから車検をクレジットカード払いにしたい」という気持ちはわかりますが、正規ディーラーの車検費用は割高です。
車検費用をできるだけ安く抑えたい場合は、車検の一括見積サービスを活用してみましょう。
法定費用は現金払いが必要になるかもしれませんが、業者を比較することでトータルの車検費用を抑えられる可能性があります。
また、車検費用だけでなく、自動車ローンの返済も厳しい状況なら、車の売却やより安い車への乗り換えを検討するのも一つの選択肢です。